Hepatitis B – The Hunt for a Killer Virus
A**Y
Five Stars
Got it in very good condition in just few bucks.
萩**
新しい発見は門外漢でよってなされる
B型肝炎ウイルスの発見で1976年ノーベル医学生理賞を受賞したBauch S. Blumberug(1925年ブルックリン生まれ)が,書いたの研究自伝。特にB型肝炎ウイルスの発見と,その後の研究の進展について詳述している。医学部を卒業後,人類遺伝学者として研究をスタート。ヒトの遺伝多型を研究するためにスリナム,ナイジェリア,セネガル,アラスカなどの原住民のフィールド調査を行なった。1965年,彼のチ−ムの一員が,ゲル拡散法でオーストラリア抗原を発見。最初はアジア人,オーストラリア・原住民に多い新しい遺伝多型ではないかと研究を始める。その後,輸血後肝炎の原因ウイルスの1つであり,肝臓ガンとの深い関連を指摘,Au(+)の血液は輸血を中止するように勧告,またB型肝炎ワクチンを開発するるまでの経過は圧巻である。彼はウイルス研究者だからB型肝炎ウイルスを発見できたと思っていたが,そうではなく,ウイルス学には素人の著者らが研究に参入し成果をあげたことに感銘した。新しい発見は,常に素人というか門外漢によって成し遂げられてきたという科学の発見の一例。若き日の著者が,フィールド活動したスリナム,ナイジェリアの原住民の写真が添えられているのも面白い。狭い室に閉じこもった暗い研究者のイメージは彼にはない。なおオーストラリア抗原が肝炎の原因と考え証明したグループには東京大学医学部の大河内一雄教授がいたことは日本人として記憶にとめるべき。生命科学専攻の学生に読んでもらいたい1冊。
Trustpilot
5 days ago
2 weeks ago